鳥取県医療情報研究会の第2回例会は、おかげさまで50名もの皆様の御参加をいただき、大盛会のうちに終りました。本当にありがとうございました。
時間: | 2001年1月21日(日曜日)午後1時より午後4時30分まで |
場所: | 鳥取県医師会館4階 |
総合司会: | 三宅茂樹 |
一般演題発表(座長 : 阿部博章)
第1回の本研究会で電子カルテ(ファイルメーカープロによる自作ソフト)の導入をめざしての準備段階を報告したが, その後,改良を加え, H12.12月より電子カルテシステムを試行しているので, その経験を報告する。
自作ソフトはいわゆるレセコン機能とカルテ機能を一体化させたもので,鳥取県の特別医療にも対応させている。電子カルテ導入にあたっての苦労は,
1.紙カルテの長所(スピーデイな手書き入力, 過去の履歴が一目でわかる, 診療の流れがよくわかる) をそのまま電子カルテで実現する工夫,
2.厚生省の指針をクリアする,
ことである。1に関しては, 自作ソフトのメッリトを生かし, タブレットによる手書き入力も併用して,使いやすいように日々変更を加えている。2に関しては, 特に, 真正性, 保存性の課題を, パスワードによる入力制限をする, 定期的にCDRへ書き込む, 毎日の診療内容をすべて紙に出力する, ということでクリアできると考えている。
地域医療情報ネットワークシステム研究会(COMINES)と全国医療情報システム連絡協議会(全医協)は、地域医師会、開業医などを対象とした全国レベルの中心的な医療情報の研究会である。今年の両研究会で見られた現在の医療情報システムの流れやトピックスなどについて発表する。
シンポジウムのようにレセプトのフロッピー請求が全国規模で行われるようになり、医療情報が再利用できる形で簡単に手に入る時代になりました。この電子媒体による請求のメリットを考えて行くと最終的には電子カルテに行き着きます。
私は電子カルテを使用し始めてから5年が経過し、さらに自分自身で電子カルテを開発している経験を踏まえて、現在現場で使われている電子カルテを比較し、デファクトスタンダードになるための条件を考察した。
機器展示
シンポジウム(座長 : 中井一仁) レセプト電算処理
レセプトをフロッピーディスクに記録して提出するシステムを導入する事例について報告する.レセコンの機種は"Neuve"で平成12年11月分において磁気レセプト確認試験を実施した.最初に問題になったのは厚生省コードにある病名と従来より使用していた登録病名のすり合わせで,中には標準的に用いていると思われる病名でも無いものがあったりした.どうしても必要であると思われる病名はワープロ入力とした.チェックプログラムの導入に伴って細かい点でも整合性に問題があるとすべてエラーとしてチェックされてしまうため入力の仕方に訂正が必要であった.また,単位などで従来使っていたものが対応していないことが提出の直前になって発覚するなど未経験によるトラブルも経験した.導入初期から11月分の提出までの間の出来事について報告し,対処法などついて考察する.
当院では,1998年4月開業時より東芝製セレプトコンピューター(以下TosmecGX)によるレセプト処理を行ってきた.今回,その内容をフロッピーディスクへExportするプログラムを導入したので経過を報告する.
TosmecGXのVersionを4.9xから5.11へUpdateすることで,レセプトの内容をCSV形式のテキストデータへ変換する事ができる.この際病名もできるだけ整理し,厚生省コードと一致させておくなどの準備が必要である.また,厚生省コードにない病名などの確認作業も事前にしておく事が望ましい.
申請後2ヵ月は試験期間となり,正式提出は3ヵ月後となる.実際の作業での問題点や注意点等を報告する.
前回の第一回例会のページはこちらにあります。